『ナチュラルノート』

吉本由美=文/杉田比呂美=絵
装幀=坂川栄治

ナチュラルノート

ナチュラルノート

1993年初版。
(そんなに経つんだ)

一見、よくある大人の絵本的自己啓発本ふうのつくり。
(実際そうなんですけど)
見開きで読める短い文章+可愛いイラストの組み合わせ。
本を全然読まないひともさっと読める薄さ。

吉本由美の本が好きなので買った。古本でだけど。
でもそのときはちょっと意外だった。
吉本さんもこういうの書くんだ?っていう。

でも
肩をそびやかしたりはしないけど、伸びた背筋(多分)
相当ガンコそうなところ
可愛らしいところ
吉本さんの矜持や好奇心

そういうところがきちんと表れた本だと思う。

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生きていくとどっちみち死ぬのだ、と。
どっちみち死ぬのならどっちみち生きると思えばいいわけだ。
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(「はじめに」より)


「呑気になるってどうすること?」という自問自答。
(つまり、もともと呑気なタイプでは全くないと思われます)

「風まかせの雑草みたいに、ソヨソヨ」するに至った彼女の暮らしが垣間見えます。